教科書に載っていない現地の若者言葉
- ゴーディー

- 8月3日
- 読了時間: 5分
海外旅行や留学、あるいは海外ドラマを見ているとき、こんな経験はありませんか?「文法も単語もバッチリ勉強したはずなのに、現地の人が何を言っているのかさっぱり分からない…」それもそのはず。私たちが学校の授業や教科書で習うのは、いわゆる「標準的で丁寧な言葉(フォーマルな表現)」です。しかし、現地の若者たちが日常のSNSやカフェでの雑談で使っているのは、教科書には絶対に載っていない最新の「生きた言葉」だからです。言葉は時代を映す鏡であり、常に変化しています。現地のリアルな若者言葉(スラングやネット発の表現)を知ることは、単に言葉を覚えるだけでなく、その国の今の文化や空気感を肌で感じる一番の近道です。今回は、現地の若者がリアルに使っている「教科書に載っていない若者言葉」を、アメリカ(英語)、韓国(韓国語)、中国(中国語)からピックアップしてご紹介します!

1. アメリカ・英語圏のリアル:「Rizz」と「Bet」
まずは、日本でも学ぶ機会の多い英語から。近年、SNS(特にTikTokなど)を中心に爆発的に広がり、日常会話に定着した表現です。
Rizz(リズ)
意味: 異性を惹きつける魅力、ナンパのテクニック
解説: 「Charisma(カリスマ)」という単語が語源と言われています。異性を魅了するスキルが高い人を「He has rizz.(あいつは魅力がある)」と言ったり、口説く行為そのものを「rizz up」と動詞で使ったりします。2023年にはオックスフォードの「今年の新語」にも選ばれた、まさに現代を代表するスラングです。
Bet(ベット)
意味: もちろん!、了解!
解説: 本来は「お金を賭ける」という意味ですが、若者たちの間では「了解(OK)」や「賛成」のニュアンスで使われます。友達から「明日映画行かない?」と誘われた際、短く「Bet.」と返すだけで、「行く行く!」という意味になります。教科書通りの「I understand.」も間違いではありませんが、親しい友人の間では「Bet.」を使う方が、圧倒的に「現地に馴染んでいる感」が出ます。
2. 韓国のリアル:最新のトレンド言葉とSNS発の短縮形
次は、K-POPや韓国ドラマの人気で学習者が急増している韓国語です。韓国の若者言葉は、言葉を極端に短くする「略語」や、ネットのミーム(流行りのネタ)から生まれるものが非常に多いのが特徴です。
갓생(カッセン)
意味: 模範的で、充実した素晴らしい人生
解説: 英語の「God(神)」と、韓国語の「人生(サーム)」を組み合わせた造語です。ただ遊んで楽しむのではなく、「朝早く起きて勉強する」「毎日運動をする」といった、規律正しく生産的な生活を送ることを指します。「SNSで他人のカッセンを見て、自分もモチベーションを上げる」といった使い方が定番です。
중꺾마(チュンコンマ)
意味: 重要なのは、折れない心
解説: もともとはeスポーツの世界大会で生まれた言葉(중요한 것은 꺾이지 않는 마음)の頭文字をとった略語です。どんなに困難な状況や、諦めたくなるような瞬間でも、「最後まで強い意志を持ち続けることが大事だ」という励ましの言葉として、日常でも広く使われるようになりました。
3. 中国のリアル:ネット社会が生んだユーモラスな表現
最後は、インターネットの普及と独特のSNS文化が背景にある中国の若者言葉(ネットスラング)です。
特種兵式旅遊(とくしゅへいしきりょゆう)
意味: 特殊部隊のような、超強行軍の過密旅行
解説: 「お金はないけれど時間はある」大学生などの間で流行した旅行スタイルです。金曜の夜に出発し、土日の2日間で数え切れないほどの観光地を分刻みで巡り、月曜の朝にはそのまま大学の講義に出席する…といった、限界に挑むようなタフな旅を指します。
e人(イーレン)/ i人(アイレン)
意味: 外向型人間 / 内向型人間
解説: 性格診断テスト「MBTI」の結果から生まれた表現です。外向性を表す「E」と、内向性を表す「I」をそのまま使い、人とワイワイ過ごすのが好きな人を「e人」、家で静かに過ごしたい人を「i人」と呼びます。自己紹介で「私は完全なi人だから、人見知りなんです」のように使うのが定番です。
なぜ、私たちは「若者言葉」を学ぶべきなのか?
ここまでいくつかの国の言葉を見てきましたが、これらを知る最大のメリットは、「相手の懐に一歩深く飛び込めること」です。
想像してみてください。日本語を勉強している外国人の友人が、教科書通りの「お元気ですか?」だけでなく、「最近仕事が忙しくて、ちょっとキャパオーバーなんだよね」とか「それ、マジでウケる!」と言ってきたら、一気に親近感が湧きませんか?
それと同じで、現地の言葉のニュアンスを理解し、適切なタイミングでクスッと笑えるようなスラングを交えることができると、現地の友人との距離は信じられないほどのスピードで縮まります。
もちろん、初対面の人や目上の人に使うのはNGという「引き際」を知ることも大切です。フォーマルな表現という「土台」が教科書でしっかりできているからこそ、若者言葉という「スパイス」が効いてくるのです。
おわり
に教科書に載っている言葉は、その国の「正装」です。そして、現地の若者言葉は、その国の「普段着」だと言えます。
どちらが優れているということではなく、時と場合に応じて「正装」と「普段着」を使い分けられるようになると、異文化コミュニケーションはもっともっと楽しくなります。
皆さんも、次に海外のコンテンツを見たり、現地の人と話したりする機会があれば、ぜひ「教科書に載っていない言葉」に耳を澄ませてみてください。
そこには、教科書を読んでいるだけでは決して見えてこない、生き生きとしたリアルな世界が広がっているはずです!







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